こんにちは、矯正歯科医の西川です。
今日は、矯正治療の新たな選択肢「光加速装置」についてお話しします。結論から申し上げますと、この装置は、治療期間を大幅に短縮できる画期的な医療機器です。
光加速装置とは?
光加速装置は、自宅で1日8分、簡単に使用できる装置です。上下4分ずつ、装置を口に含み、ボタンを押すだけ。これにより、マウスピースの交換期間を7-10日から3日まで短縮でき、治療期間を約半分にすることが可能です。
光加速装置の仕組み
光加速装置から特殊な波長の近赤外線という光が照射され、歯が埋まっている歯槽骨という骨に照射されることで、骨の代謝が上がることによって、歯が無理なく動くという装置です。そのためマウスピースの交換日数を短くしても無理なく歯が動かすことができるのです。
どんな患者さんにおすすめ?
基本的にはすべての患者様にお勧めできる装置ですが、治療期間が特に長くなりがちな抜歯が必要なケースでは、通常3年半から4年かかる治療期間が、光加速装置を使うことで約2年に短縮されたり、また、成人式や結婚式、就活など大切なイベントを控えた方には、見た目をいち早く改善するために使用される方も多いです。
光加速装置のメリット
光加速装置は、治療期間の短縮だけでなく、患者さん自身が歯の動きを実感しやすくなる点も大きなメリットです。歯が動いているのが目に見えてわかると、患者さんのモチベーションも高まります。マウスピースの使用時間が増えれば増えるほど、矯正治療の効果も高まるため、光加速装置とマウスピース矯正は非常に相性の良い組み合わせといえます。
リスク
光加速装置のリスクは現在報告されていませんが、 もともとは再生医療などで使われていたもので、大腿骨など骨の回復を早めたりとか、関節の回復を早めるために使われていた近赤外線という光を矯正の分野に応用することによって誕生したものです。細胞そのものの代謝を上げることによって体の組織の回復を促進させているものですので、 特に大きなリスクはありません。
使用方法と注意点
光加速装置の使い方は1日1回、上4分、下4分、合計8分間、装置を口に含んでボタンを押すだけ。毎日使用することが重要なので、夜の歯磨き後などのルーティンに組み込むと良いでしょう。
安全性が高く、副作用やリスクは現在報告されていませんが、継続的な使用が重要ですので忘れずに使用するようにしてください。。
信頼性のあるメーカーを選ぶ
海外ではメジャーな装置ですが、日本では、代理店ができるのが遅かったなどの影響で導入している歯科医は全体の約2割ほどとまだまだ少なく、歯科医師さえほとんど知っていません。
私たちのクリニックでは、PBM社の光加速装置を使用しており、日本の正規代理店を通じて取引していますので保証もしっかりついております。
まとめ
光加速装置は、矯正治療の期間短縮や患者さんの負担軽減に大きく貢献する革新的な医療機器です。治療期間の短縮は、矯正治療を受ける多くの患者さんにとって魅力的なポイント。光加速装置を上手に活用することで、効率的に理想の歯並びを目指せます。
光加速装置の導入を検討している方は、信頼できる歯科医師に相談し、自分の症状や治療計画に適しているかを確認しましょう。光加速装置を活用して、あなたも快適な矯正治療を始めてみませんか?
何か質問があれば、コメント欄でお気軽にどうぞ。それでは、次回のブログでお会いしましょう!