「毎日3時間吹いているのに、高音だけ出ない」
「1時間で唇がバテる。」
「粘膜奏法を直そうと何年もやっているのに、気づくと戻っている」
「あるときから、急に吹きにくくなった」
どれか一つでも、心当たりはありませんか。
こういうとき、返ってくる答えはだいたい決まっています。練習の質を上げましょう。マウスピースを押し付けすぎです。休憩を挟みましょう。姿勢を良くして息をもっと使って。アンブシュアを見直しましょう。
どれも正しいアドバイスです。私も同じことを言われて育ちました。
そして——たいていの場合はもう試しています。それでも変わらないから、こうして改善策を模索されているのだと思います。
この記事の結論(ここだけなら1分で読めます)
- 演奏の不調の原因は、練習の中だけにあるとは限りません
- 唇のすぐ裏にあるのは、歯です。歯の並び方は、粘膜奏法に影響します
- 歯並びが原因かは研究者の間でも意見が割れています
- 最初にすべきは今の不調、悩みの原因がどこにあるのかを突き止めることです。
以下は、トランペット吹きであり、歯科矯正医である私がいつもみなさんが調べていることも踏まえながら、かつ全く別な視点から楽器の演奏を向上させるきっかけになる可能性について詳しく書いたものです。(目安 約10分)。
お急ぎの方は「では、どうやって原因を突き止めるのか」の章だけ読んでいただいても構いません。
私は9歳からトランペットを吹いています。吹奏楽、オーケストラ、大学ではビッグバンドでリードを吹いていました。今は矯正歯科医を専門として数多くの方の歯並びを治しています。
意外といない、吹く側と、歯を診る側。両方から見えることをお話しします。
この記事の内容
「練習の質を上げて」と言われたこと、ありませんか?
まず、はっきりさせておきたいことがあります。
あなたの練習が足りていない、と言うつもりはありません。
むしろ逆で、練習してきた方ほどこの壁にぶつかります。毎日吹いて、教則本を変えて、先生を変えて、マウスピース(楽器)を変えて、それでも同じところで止まる。「才能がないのかもしれない」と自信がなくなる瞬間を感じたこともあるかもしれません。私もそのような経験は20年間で経験済みです。
ただ、ある時高校時代のオケ仲間からの依頼で、今の自分の本業である歯列矯正を応用することで、管楽器奏者の演奏に大きく影響を与える可能性に気づきました。(詳しくは実際にあったケース:ホルン奏者で書いています。)
ここで一度だけ、疑ってみてほしいことがあります。
今の不調、伸び悩みの原因が、練習時間や練習内容だけではないかもしれないということです。
唇のすぐ裏にあるものを、指で確かめてみてください
いま、マウスピースを当てている場所を、指で軽く押さえてみてください。
唇のすぐ後ろにあるのは何でしょうか。
歯です。
当たり前のことなのですが、吹いている最中に歯のことを考える人は、まずいません。
でも、構造としてはとてもシンプルです。唇は歯の上に乗っています。 だから歯の並び方が違えば、唇の重なり方も変わる。
ですので、すべての方が同じ姿勢で同じ角度でマウスピースを当てることが正解だとは限らないことがわかってきます。しかし、息の流れと楽器の角度には相関関係があるため、そうなると歯の角度が整い、正しい姿勢であることが非常に重要になってくることも想像がつきます。
正しい姿勢で吹くこと自体は全く間違っていませんが、それは”正しい歯の角度”であればの話なのです。
上の前歯が前に出ているほど、下唇は巻き込まれやすくなります
粘膜奏法というのは、マウスピースの位置が唇の下側にずれて、唇の内側の柔らかい部分(粘膜)が当たってしまっている状態のことでした。
では、なぜ下にずれるのか。
上の前歯が下の前歯より前に出ている(出っ歯傾向の)場合、上唇が前に押し出されます。すると相対的に下唇が内側へ入り込みやすくなる。マウスピースを当てる位置が、自然と下向きになる構造がそこにあります。
管楽器奏者を対象にした研究でも、噛み合わせのズレが大きいほど、演奏やアンブシュアの快適さへの影響が大きくなると報告されています[1]。
ただし、「歯が原因です」と決めつけることはしません
ここは正直にお伝えしておきたいところです。
この分野の研究結果は、割れています。
同じ研究グループの別の論文では、逆のことが示されています。つまり「歯並びのせいで吹きにくい」のではなく、「吹いてきたから歯並びが変わった」という順番かもしれない、ということです[2]。
一方は「歯並びが演奏に影響する」、もう一方は「演奏が歯並びを変える」。向きが逆です。
この2つが並んでいるのが、いまの正直な状況です。 研究の方法も対象も違うので単純には比べられるものではありません。
だからあなたの不調やバテ、姿勢などの問題が歯に原因があるかどうかは、あなたを診ないと分かりません。これがこの記事のたどり着いた結論そのものです。
原因が分かることの価値は、「変えるべきかどうか」ではありません。練習で追いかけ続けるべきなのか、それとも別の手を考えるべきなのか。その判断ができるようになることにあります。
では、どうやって原因を突き止めるのか
具体的に、私が見ているのは次の4つです。
まず、症状ごとに疑うところが違います。
| あなたの症状 | 疑われることの一例 | 原因を知る方法 |
|---|---|---|
| 粘膜奏法が抜けない | 下あごの位置、上下の前歯の前後関係 | 横顔のレントゲン、CT |
| 高音だけ出ない/音域が狭くなった | 前歯の傾き、唇にかかる力のかかり方、歯の重なり | 横顔のレントゲン+実際に吹いてもらう |
| すぐバテる・長時間吹けない | マウスピースの当たる位置、前歯の段差、歯の重なり | 口の中の診察+実際に吹いてもらう |
| あるときから急に吹きにくくなった | 親知らずが生えて歯並びが動いた | 歯全体が写るレントゲン |
あくまで「こういう可能性がある」という例です。 どれに当てはまるかは、実際に診察と検査をしないと分かりません。
そのうえで、順番に見ていきます。
① 上下の前歯の位置と傾き
横顔のレントゲンを撮ると、上下の前歯がどれくらいずれているのか、それがあごの骨によるものなのか歯の傾きによるものなのかが分かります。歯の傾きの問題であれば、歯を動かす範囲で対応できる可能性があります。
② 親知らずの影響があるか
ある時を境に「急に吹きにくくなった」場合、親知らずは大人になってから生えてきて、前の歯を押して並びを変えてしまうことがあります。これは近所の歯科でもレントゲン1枚で分かります。
③ 左右のずれが、構造なのか癖なのか
マウスピースを中央から少しずらして構えている方がいます。それが「歯の重なりを避けた結果」なのか、単なる習慣なのかで、対応がまったく変わります。
④ 歯科の外側のこと
練習の量、時間の配分、体の使い方や姿勢、そして楽器側のマウスピースが合っているか。ここは私の専門ではありません。そして、歯が原因ではないと判断したら、はっきりそうお伝えします。
大事なのは、写真に写るものと、写らないものを分けることです。前歯の位置やあごの形はレントゲンに写ります。でも「その人の吹き方の癖」は写りません。実際に吹いていただいて、初めて見えます。
悩んでいるのは、あなただけではありません
数字をひとつだけ。
プロのオーケストラで演奏している金管奏者585人を対象にした調査では、59%が何らかのアンブシュアの不調を経験しており、30%が「バテる」ことを、26%が唇のけいれんを報告しています[3]。
プロでも、6割です。
これは才能や根性の話ではありません。 体の構造と、その使い方の話です。だから、調べれば分かることがあります。
もし歯が原因だったら
ここまで読んで、「もしかして自分は歯かもしれない」と思われた方がいるかもしれません。
そう思うと、少し身構えると思います。矯正となれば時間もお金もかかります。何より、いま何とか保っている吹き方が崩れるのではないか、という不安があるはずです。
ただ、ひとつだけ違う見方をお伝えさせてください。
原因が歯にあると分かることは、悪い知らせではありません。
練習では変えられないものが原因だったとしたら、どれだけ練習しても届かなかったのは当然です。それは、あなたの努力が足りなかったからでも、才能がなかったからでもありません。努力や工夫をする場所が違っていただけです。
そして歯の位置は、練習では変えられませんが、歯科であれば変えられる領域です。
もちろん、歯を動かせば必ず良くなるという話ではありません。奏法の癖は残りますし、どこまで変わるかには個人差があります。それでも、これまで一度も触れられなかった場所に、初めて手が届く——それがこの選択肢の意味です。
では、実際に歯を動かすとなったら演奏はどうなるのか。ここが一番気になるところだと思います。
もし歯を動かすことになっても、演奏を続けられるように導きます
原因が歯並びで、それを治すとなると基本的には歯列矯正の治療が必要になります。
ただ、一般的な歯列矯正はみなさんが想像される、いわゆる金属のワイヤーを歯の表面に固定して歯を動かす「ワイヤー矯正」になりますが、それでは違和感が大きく矯正中に楽器の演奏が困難になります。
ただ、現在の歯科矯正にはワイヤーに変わる別な方法での矯正方法があります。
それがマウスピース(アライナー)矯正です。
※この場合のマウスピース矯正とは管楽器に使用するマウスピースとは異なります。
今では管楽器奏者かどうかに関わらず一般の方の多くがマウスピース矯正(アライナー矯正)をされており、遡れば20年以上の歴史もあります。
私はこのマウスピース矯正を専門として管楽器奏者の歯並びを治しています。


ワイヤー矯正とマウスピース矯正についてわかりやすく表にしていますので参考にしてください。
| ワイヤー矯正 | マウスピース矯正(アライナー) | |
|---|---|---|
| 装置 | 金属の装置を歯の表面に固定する | 透明な装置。自分で取り外せる |
| 演奏するとき | 付けたまま吹く(外せない) | 外して吹ける |
| 唇への当たり | 装置が唇の裏側に当たり続ける | 外せば装置は当たらない |
| プレスをかけたとき | 装置が唇に食い込み、痛みが出ることがある | いつもの唇の状態に近いまま保てる |
| 本番への影響 | 治療中はコンディションが落ちやすい | 本番の予定に合わせて調整しやすい |
| 気をつける点 | 装置が外れるまで吹きにくさが続く | 歯に付ける突起(アタッチメント)の位置と形の設計が要る |
| 見た目 | 金属が見える | 透明でほとんど目立たない |
※歯並びの状態によっては、ワイヤー矯正のほうが適することもあります。優劣ではなく、あなたの状態と演奏スタイルにどちらが合うかで選びます。
ワイヤーは歯に器具を固定してしまうため、装置が唇に当たったままになります。管楽器のように唇を使う楽器では、演奏中の感覚が変わりやすくなります。対して透明なマウスピース矯正(アライナー)は、吹くときに自分で外せます。 外してしまえば、いつもの唇の状態に近いまま保てます。
ただし、外せるだけでは足りません。実際に矯正で歯を動かすことになるので、その点での演奏の影響を考慮しなければいけません。
その際に必要な知識は「歯科医師としての視点」と、「管楽器奏者として感覚的な視点」です。
トランペットを20年吹き続け、アンブシュアやマウスピース、奏法、呼吸法など、悩みに悩みを重ねた私だからこそ、管楽器奏者の気持ちを理解することができると感じています。
ですので、歯を動かすために必要な処置もなるべく細心の注意を払いながら行います。
具体的には歯を動かすために、歯の表面に「アタッチメント」という小さい突起を付けることがあります。これが前歯に付いていると、装置を外して吹いた時に違和感が出ます。
そこで、私が実際にしていることを教えます。
- 唇が当たる前歯には突起を極力付けない。付けざるを得ない場合も、位置と形を工夫する
- 診療室で実際に楽器を吹いていただき、当たりを確かめながら調整する
- 本番の予定に合わせて、歯を動かすペースを調整する
- 装置の使用時間などを本番や重要な時期に合わせて調整する
(※イギリスの矯正歯科の学会も、奏者の矯正では使っている楽器と、演奏への影響を治療前に必ず話し合うべきだとしています[4]。)
実際にあったケース:ホルン奏者
社会人としてオーケストラでホルンを続けてこられた方です。私の高校のオーケストラ仲間で彼も20年以上ホルンを吹き続けています。
ある時10年ぶりに演奏に関する悩みの連絡が来ました。
2〜3年前から、出せるはずの音が出せなくなったとのことでした。
彼は自身でアマチュアオーケストラを創設するなどかなり精力的に活動されつつ、もちろん学生の時から群を抜いてホルンが上手でした。そんな彼がもしかしたら歯並びが原因で不調が起こったのではないかと今回私に相談をくれたのでした。
背景を聞きつつ詳しく検査をしたところ、親知らずが生えてきたことで、下の前歯の重なりが強くなっていたことが分かりました。
あらかじめ1年間の本番のスケジュールを確認した上で、歯並びを治すことを決断され、原因となっていた親知らずを抜いてから歯並びを直す計画を立てました。
矯正の治療計画としては、前歯に重なりがあるため、その重なりを取るためのスペースを確保する必要があったため、奥歯から後ろへ下げてスペースを作り、そのスペースを利用して並べ直しました。
歯の表面につける突起(アタッチメント)は、唇の当たる前歯を避ける方針で計画し、診療室で試し吹きをしながら位置や形を調整しました。
矯正を始め、奥歯が動いている期間は前歯は動かないため2-3ヶ月は変化がなく、5ヶ月前後経過したあたりで、前歯が動き始めたところで変化が出始めました。半年後には大幅にコンディションが改善し、以前とほぼ同じ感覚で吹けるようになったと喜びの連絡が来たことを覚えています。
すべての方が同じとは限りませんが、歯並びが原因であれば改善の余地が残されていることも事実になります。重要なのは不調やバテ、伸び悩みの原因が何かを突き止めることです。
今日からできること、3つ
矯正を考えていなくても、次の3つは今日からできます。
第一に、自分の横顔の歯の位置を確認してみましょう。 鏡で見えるのは正面だけです。真横から写真で口を閉じた状態、口を開けて噛んだ状態を確認してみてください。
正確な位置関係を知りたい場合には横から撮ったレントゲンでないと分かりません。
第二に、ある時を境に変化があったなら、親知らずの状態を確認してみてください。 これは近所の歯科でレントゲン1枚撮れば分かります。矯正の相談でなくて構いません。
第三に、相談する相手(歯科医師)が「管楽器奏者特有の価値観」と「歯」の両方を見られる立場かどうか。 楽器の先生は歯を診断できませんし、楽器を吹いたことのない歯科医は奏法の側を評価しにくい。この2つをまたいで見られるところは多くありません。
これらは、レントゲンやCTなどの検査と対面での診察がなければ正確には判断できません。文章だけで断定できるものではない点は、正直にお伝えしておきます。
まとめ
- 粘膜奏法そのものが悪いわけではありません。問題は「抜けたいのに抜けられない」こと
- マウスピースが当たる場所は、唇だけでなく歯の並び方にも左右されます
- 最初にやるのは治療ではなく、今の悩みの原因がどこにあるのかを調べること、それが歯並びの可能性もあることを踏まえて考えること
- 治療するのであれば楽器と歯並びどちらも深い知識のある歯科医師を選ぶこと。
練習で変えられるものと、練習では変えられないものがあります。
その線がどこにあるのかを知ることが、遠回りを止める一番の近道だと考えています。
トランペットの場合の詳しい話は、こちらの記事(トランペット奏者の歯列矯正|高音・アンブシュアを守って整える)にまとめています。
管楽器全般の考え方は、こちらの記事(管楽器を続けながら歯並びを整える|奏者のためのマウスピース矯正)でお話ししています。
よくあるご質問
粘膜奏法は、練習では直せないのですか?
練習で改善する方もいます。ただ、何年取り組んでも戻ってしまう場合は、上下の前歯の前後関係など、練習では変えられない土台が関わっていることがあります。まずは何が原因なのかを切り分けることをおすすめします。
歯並びを治せば、高音が出るようになりますか?
そうとは限りません。演奏の不調の原因は、歯並びのほかに体の使い方や姿勢、奏法の癖など複数あります。歯が関わっているかどうかは、対面での診察と精密検査で確かめる必要があります。効果や経過には個人差があります。
矯正中も楽器は吹けますか?
マウスピース矯正(アライナー)は演奏のときに自分で外せるため、吹きながら治療を進められる場合があります。ただし歯に付ける突起(アタッチメント)を、唇の当たる前歯に極力付けない設計にすることが大切です。
あるときから急に吹きにくくなりました。何を調べればよいですか?
コンディションの変化には様々な要因が関係しているため、一概に断定はできませんが、歯並びも少しずつ変化する要素になるため、一度歯並びに問題がないかを確認することも原因を確かめるきっかけになります。
相談したら、矯正をすすめられますか?
その場で治療をお勧めすることはありません。検査の結果、歯が原因ではないと判断した場合は、はっきりそうお伝えします。
まず「その不調が歯のせいなのか」を、一緒に切り分けませんか
「粘膜奏法が抜けない。高音が出ない。もしかして歯?」という方も
「歯並びを整えたい。でも吹き心地が変わるのが怖い」という方も——どちらも、演奏を最優先に考えます。
オンライン・60分・無料の「管楽器奏者のための歯並び相談会」では、次のことを一緒に整理します。
①演奏の不調と歯の関係について、あなたの場合はどうか
②矯正しながら楽器が吹けるか
③あなたに合う進め方の概要
④だいたいの治療期間
⑤治療の特徴と、想定されるリスク
その場で治療をお勧めすることはありません。 「歯は関係なさそうですね」で終わることもあります。まずは公式LINEからお気軽にどうぞ。
※この症例は治療の一例です。この治療は自由診療(マウスピース矯正)で、費用の目安は総額75〜100万円程度、治療期間は6か月〜1年6か月程度です。主なリスク・副作用として、装置をつけている間の一時的な発音や演奏の違和感、歯の痛み、歯の根が短くなること、抜歯に伴う腫れや痛みなどがあります。効果や経過には個人差があり、すべての方が同じような経過をたどるわけではありません。診断には対面での診察と精密検査が必要です。
執筆・監修者
執筆・監修:歯科医師 西川徹(矯正医/マウスピース矯正)
昭和大学歯学部卒業。9歳からトランペットを始め、吹奏楽・オーケストラ・ビッグバンドジャズで20年以上演奏を続ける(大学ではリードトランペット/コンサートマスター)。自身が奏者である経験を活かし、管楽器奏者のためのマウスピース矯正——演奏を止めずに歯並びを整える治療設計——を提供している。CT・セファロ分析に基づく精密な診断のもと、両顎手術後の術後矯正から手術を伴わない治療まで対応。
European Aligner Society(EAS) 会員/アライナー矯正認証協会(ABAO) 準会員
参考文献
- van der Weijden FN, Kuitert RB, Berkhout FRU, van der Weijden GA. Influence of tooth position on wind instrumentalists’ performance and embouchure comfort: A systematic review. J Orofac Orthop. 2018;79(3):205-218. PubMed
- van der Weijden FN, et al. Does playing a wind instrument influence tooth position and facial morphology? Systematic review and meta-analysis. J Orofac Orthop. 2020. PubMed
- Steinmetz A, et al. From embouchure problems to embouchure dystonia? A survey of self-reported embouchure disorders in 585 professional orchestra brass players. PubMed
- British Orthodontic Society. Advice for orthodontists providing treatment for wind instrumentalists (2020). British Orthodontic Society

